屋根の雪が落ちない・落ちすぎる!原因と対策まとめ

北海道の冬に欠かせないのが「屋根の雪対策」。
毎年のように、「屋根の雪が全然落ちない」「逆にドサッと一気に落ちて危ない」といった声をよく聞きます。実はどちらの現象も、屋根の形状・勾配・塗装の状態・気温など、いくつかの要因が重なって起こるものです。
この記事では、「雪が落ちない」「落ちすぎる」それぞれの原因と、住宅を守るための正しい対策をわかりやすく解説します。


● 屋根の表面が劣化している

屋根塗装が古くなり、表面にザラつきや汚れがあると、雪が引っかかって落ちにくくなります。特に、10年以上塗り替えをしていない屋根では、塗膜の劣化によって雪が張りつきやすくなります。

● 屋根勾配が緩すぎる

雪は重力で自然に滑り落ちますが、勾配(傾斜)が緩いと滑りにくくなります。北海道の住宅では落雪防止のためにあえて勾配をゆるく設計することも多く、これが「雪が落ちない」原因にもなります。

● 気温と日射の影響

気温が低すぎると雪が解けにくく、また太陽光があたらない北向き屋根では、日中でも雪が動きません。近年の断熱性能向上により、屋根裏からの熱が逃げにくくなったことも、雪解けを遅らせる一因です。


● 塗装が新しく、表面が滑りやすい

新しく塗装した直後は、塗膜がなめらかで雪が一気に滑り落ちることがあります。特に金属屋根や高耐久塗料では、温度上昇時に雪がドサッと落ちることがあり、注意が必要です。

● 屋根勾配が急すぎる

急勾配の屋根では、雪が少し解けただけでも勢いよく落下します。住宅密集地や歩道沿いの場合、落雪による事故リスクが高まります。

● 雪止め金具が不足している

新築時や塗り替え時に雪止めを取り付けていないと、落雪をコントロールできません。特にガルバリウム鋼板などの金属屋根は、滑りやすい性質を持つため注意が必要です。


● 定期的な屋根塗装で「滑りのバランス」を維持

屋根は滑りすぎても滑らなすぎても問題です。塗装の光沢や表面状態で雪の動き方が変わるため、10年前後での塗り替えメンテナンスが理想です。
オフィスアミノでは、地域の気候や屋根勾配に合わせた塗料の選定を行い、「落雪しにくく、適度に滑る」仕上がりを提案しています。

● 雪止め金具・雪庇(せっぴ)ガードの設置

歩道側や玄関上など危険な箇所には、雪止め金具や雪庇防止ネットを設置しましょう。
近年では後付けできるタイプも多く、既存住宅でも対策が可能です。

● 定期点検で「屋根の状態」を確認

小さなサビや剥がれが、雪の引っかかりを生む原因になることも。冬前の点検で、早期補修を行えば雪害を防げます。
特に北海道では、初雪前(11月頃)に屋根を点検する習慣をつけると安心です。


北海道の屋根事情は本州と大きく異なります。

  • 雪の重み(1㎡あたり200〜300kg)で屋根がたわむことがある
  • 落雪による近隣トラブルや物損事故が増えている
  • 雪庇や氷柱(つらら)による雨樋破損が多発

こうしたリスクを減らすためにも、「屋根の状態を知る」「気候に合った塗料・形状を選ぶ」ことが重要です。


屋根の雪が「落ちない」「落ちすぎる」原因は、それぞれ異なります。
共通して言えるのは、屋根のメンテナンスを怠るとリスクが高まるということ。
定期的な点検と塗装で、屋根の滑り具合をコントロールすることが、安全で快適な冬を過ごす第一歩です。

屋根の状態が気になる方は、地元・北海道の気候を熟知した施工店に相談してみましょう。
オフィスアミノでは、落雪対策・塗装・雪止め工事まで一貫してご相談を承っています。