
北見の冬も本番を迎え、毎日の雪かきに追われている方も多いのではないでしょうか。 家の周りで除雪作業をしている時、ふと我が家の外壁(サイディング)を見て、「あれ? なんか壁が波打っている気がする」「つなぎ目の隙間が広がっているかも」と感じたことはありませんか?
実は、築15年〜20年を超えた住宅において、冬場に発見される外壁の異常は、家からの「限界サイン」である可能性が高いのです。 今回は、雪国の住宅を蝕む「凍害(とうがい)」の恐怖と、冬の間にご自身でできるチェックポイントについてお話しします。
なぜ、冬に壁が「浮く」のか?
外壁のサイディングボードが浮いたり反ったりする主な原因は、経年劣化による防水切れです。 新築時は塗装によって守られていた壁も、紫外線や風雪にさらされ続けることで、徐々に水を弾く力を失います。
水を吸い込んでしまった外壁材にとって、北見の「マイナスの気温」は致命的です。 昼間、壁の内部に浸透した水分は、夜間の冷え込みで凍結し、氷になります。水は氷になると体積が膨張するため、その圧力でサイディングボードを内側から押し広げたり、ひび割れを起こしたりします。
これを「凍害(とうがい)」と呼びます。 一度変形してしまったサイディングは、元には戻りません。反って浮いた隙間からさらに水が入り、中の断熱材や柱を腐らせてしまう…という悪循環が、冬の間に静かに進行しているのです。
除雪ついでにできる! 3つのセルフチェック
本格的な調査はプロにお任せいただくとして、まずはオーナー様自身で「危険度」をチェックしてみてください。除雪の合間に、少し離れた場所から壁を眺めるのがコツです。
- 壁が波打って見えないか 建物の角や、日当たりの良い南面と悪い北面の境目などを横から見てください。サイディングがうねるように波打っていれば、内部で変形が始まっています。
- 釘周りのひび割れ サイディングを留めている釘の周りに、細かなひび割れ(クラック)はありませんか? また、釘が浮いて飛び出していれば、壁自体が動いている証拠です。
- コーキング(目地)の隙間 ボードとボードの継ぎ目にあるゴム状のコーキングが痩せて、向こう側の「青い金具」や「防水シート」が見えてしまっていませんか? ここは雨水の入り口になります。
「春になったら」では遅いことも?
「冬の間は工事ができないから、春になったら考えよう」 そう思われるのは当然ですが、実はこの「待ち」の期間に準備をしておくことが非常に重要です。
なぜなら、凍害が進んだ外壁は、春になって単に「色を塗る」だけでは直らないケースが多いからです。 反りや浮きが激しい場合、塗装ではなく「張り替え」や「重ね張り」といった大規模な工事が必要になることもあります。これらは材料の手配に時間がかかるため、春の繁忙期に依頼しても、工事着工が夏以降になってしまうことがあります。
だからこそ、異常を見つけた今のうちに、私たちにご相談いただきたいのです。
冬の診断予約、受け付けています
オフィスアミノでは、積雪期でも可能な範囲で外壁の診断や、春の工事に向けたお見積もりの作成を行っています。 冬の間にプランを固め、雪解けと同時に工事をスタートできれば、梅雨や秋の長雨シーズンを避けて、ベストな環境で家を直すことができます。
「うちの壁、もしかして…」と思ったら、スマホで写真を撮っておくだけでも構いません。 築20年の節目を迎えた大切な家を、北見の厳しい冬から守り抜くために。まずは一度、プロの目によるチェックを受けてみませんか?


