
近年、「中古住宅+リノベーション」という選択肢が注目を集めています。
国土交通省のデータでも、リフォーム・リノベーション市場は2030年に約14兆円規模へ成長すると予測されており、住宅の価値を高める改修への関心は年々高まっています。
では、なぜリノベーション需要が拡大しているのでしょうか?
どこをどのようにリノベする人が増えているのか、最新の動きをまとめます。
1. 空き家や古民家を活用するリノベーション
住宅の余剰が進む日本では、空き家率が13%を超え、今後さらに増加すると予測されています。
自治体が「空き家バンク」制度を整備し、改修済み物件の提供を推進していることもあり、古民家を再生し新しい暮らしにつなげる動きが加速しています。
地方では、築年数の経った家を伝統的な技術と現代の快適性を組み合わせて再生する例が増えており、観光客向け宿泊施設や移住先としても需要が高まっています。
2. 省エネ性能を高める「断熱リノベ」
国土交通省は、断熱性・省エネルギー性能を向上させる住宅改修を積極的に推奨しています。
補助金制度も整っており、窓の断熱改修や高性能給湯器の導入といった工事が支援対象となっています。
こうした背景から、「古い家を断熱改修して快適に暮らす」動きが全国で広がっています。
冬の寒さ・夏の暑さの改善、光熱費の削減が見込めることから、築10年以上の住宅を中心に断熱リノベーションを検討する人が増えています。
3. ダウンサイジング・ミニマル志向のリノベ
近年は「持ちすぎない暮らし」を求める傾向も強まっています。
自然素材を活かし、余計な装飾を省いたミニマルで居心地の良い空間づくりが人気です。
特にJapandi ジャパンディ(ジャパニーズ+北欧)スタイルなど、シンプルで機能的なデザインを採り入れたリノベ事例が増加。
築年数が古い家でも、内装をシンプルに整え、自然光や風を活かす設計が注目されています。
4. リノベーションが選ばれる理由
リノベーションが増えている理由には、次のような背景があります。
- 新築よりコストを抑えやすい
- 自分らしい間取り・デザインに変更できる
- 補助金・税制優遇制度の活用が可能
- 住宅ローンの低金利環境が続いている
また、中古住宅ストックを有効活用することで、環境負荷の低減にもつながります。
5. これからリノベを検討するなら?
- まずは家の状態を診断し、必要な改修箇所を明確にする
- 補助金や優遇制度を事前に確認し、費用負担を軽減
- プロの意見を取り入れつつ、自分のライフスタイルに合わせた改修を検討する
まとめ
「中古住宅を買ってリノベーションする」流れは今後ますます強まるでしょう。
特に、空き家再生・断熱性能向上・ミニマルデザインの3つは今後も注目が集まる分野です。
10年後も20年後も快適に暮らせる家づくりを考えるなら、今からリノベーションの計画を立てる価値があります。
補助金や制度を上手に活用し、自分らしい住まいを手に入れましょう。