寒いからといって「換気口」を閉じていませんか? 北見の冬、結露を招く「やってはいけない」防寒対策

12月に入り、外の寒さが厳しくなってくると、家の中でどうしても気になってしまう場所があります。 それは、壁や天井についている「24時間換気の吸気口(給気口)」です。

「ここから冷たい風が入ってくるから寒い」 「暖房費がもったいない気がする」

そんな理由で、換気口をカチッと閉じてしまったり、ガムテープで塞いでしまったりしていませんか? お気持ちは痛いほど分かりますが、実はその行動、北見の住宅においては「家の寿命を縮める」危険な行為かもしれません。

今回は、冬場に多くの人がやってしまいがちな「換気ストップ」のリスクと、寒さを我慢せずに結露を防ぐための正しい知識についてお話しします。

今の住宅に「24時間換気システム」の設置が義務付けられている主な理由は、シックハウス症候群の予防です。しかし、北海道の冬においては、それ以上に重要な役割があります。 それは、「湿気の排出」です。

冬の生活を思い浮かべてみてください。 人間やペットの呼気、調理の湯気、お風呂上がり、部屋干しの洗濯物、そして開放型のストーブ。 高気密な現代の住宅の中で、毎日大量の水蒸気が発生しています。

もし換気口を塞いで空気の出入り口をなくしてしまうと、この水蒸気はどこへ行くでしょうか? 逃げ場を失った湿気は、家の中で一番冷たい場所、つまり「窓ガラス」や「北側の壁の隅」「押入れの中」に集まり、そこで水に戻ります。これが「結露」です。

換気口を閉じることは、家を「湿気が充満したビニールハウス」にするのと同じこと。 その結果、窓がビショビショになるだけでなく、壁紙の裏でカビが大量発生し、アレルギーの原因になったり、木材を腐らせたりするリスクが跳ね上がるのです。

「理屈は分かるけど、やっぱり寒いのは嫌だ」 そう思う方のために、換気を止めずに寒さを和らげる方法をいくつかご紹介します。

  1. 換気口のフィルターを掃除する 意外かもしれませんが、フィルターが詰まっていると、空気がスムーズに流れず、逆に隙間風のような不快な気流(コールドドラフト)を感じやすくなることがあります。まずは掃除機でホコリを吸い取ってみましょう。
  2. 家具の配置を変える 吸気口の真下にソファやベッドを置いていませんか? 冷気が直接体に当たらないよう、家具のレイアウトを工夫するだけでも体感温度は変わります。
  3. サーキュレーターで空気を混ぜる 冷たい空気は床にたまります。サーキュレーターなどで天井付近の暖かい空気とかき混ぜることで、足元の冷えを解消しやすくなります。

それでも「どうしても寒くて換気口を開けていられない」という場合は、換気の問題ではなく、家全体の「断熱性能」が不足している可能性があります。 壁や窓の断熱性が低いために、入ってきた空気が温まらず、冷たいまま部屋を走り抜けてしまっているのです。

換気口を閉じて結露に悩むよりも、内装用の断熱塗料(GAINAなど)で壁の保温性を高めたり、内窓(プラマードなど)を設置したりして、「換気をしても寒くない家」にするのが根本的な解決策です。

オフィスアミノでは、換気システムの点検から、断熱リフォームの提案まで幅広く対応しています。 「結露がひどい」「どこからか隙間風が来る」といったお悩みがあれば、換気口を塞ぐ前に、ぜひ一度私たちにご相談ください。 家も人間と同じで、しっかりと「呼吸」をさせてあげることが、健康長寿の秘訣です。